妙高市関山神社に隣接する旧関山宝蔵院庭園は、江戸時代、滝石組を主景として、妙高山を借景とする池泉庭園でした。それから150年……、石組の崩落が続く庭園を江戸時代の景観に戻そうとするプロジェクトが発足し、6年の歳月をかけて去年、修復工事が終了しました。
国の名勝に指定されている妙高市の旧関山宝蔵院庭園に、かつて妙高山信仰が盛んだった時代に信者が拝んだという妙高山に似せた岩山が復元され、5月1日(土)から一般公開されます。
残雪の妙高山をバックに並ぶ3つの岩、これが今回再現された「妙高山」です。この小さな「妙高山」は登ることができ、登山証明書も発行されます。
かつて山岳信仰が盛んだった時代、妙高山とその周辺は浄土とされました。
宝蔵院の庭は、その景観を模して作られ、信者が崇めていました。当時、本物の妙高山には年に1度しか登れなかったため、代わりに信者が庭の妙高山に登って、護符をもらったということです。
今回完成した「妙高山」も、登山の道付けをして登ることができます。
庭の中央に妙高山、そして妙高山から流れる水は滝を表現しています。滝の高さは5メートルです。妙高登山を疑似体験できる形を作っています。
宝蔵院はもともと関山神社の別当として、天台宗の寺院でしたが、明治時代の廃仏毀釈で廃止されました。その後、残っていた庭が貴重だとして、平成25年に国の名勝に指定されたことから、妙高市は1億8000万円をかけて、復元工事を進めてきました。
旧関山宝蔵院の庭園は5月1日(土)から一般公開されます。入場は無料です。なお、1枚400円で妙高山に模した岩山の登拝証を購入できます。
旧関山宝蔵院庭園
■開園期間:5月1日(土)~11月下旬予定
※駐車場は関山神社駐車場を利用
※事前予約で歴史や庭園についてのガイドも行っています。詳しくは妙高高原観光案内所まで。
開演期間:5月1日(土)~11月下旬予定
住所: 新潟県妙高市大字関山4808
電話: 0255-86-3911(妙高高原観光案内所)
アクセス: 〈車〉上信越道 妙高高原ICから10分
URL: https://www.city.myoko.niigata.jp/docs/houzouin.html