記録的な豪雪となったこの冬、新潟県上越市の関川右岸に捨てられた大量の雪をはやく融かすため、雪に溝を掘る「筋掘り」と呼ばれる作業が連日進められています。雪国ではおなじみの光景をドローンで撮影してみました。
撮影したのは関川の右岸(上越大橋近く)にある雪捨て場です。今年1月から2月半ばまで、連日市内から運び込まれた除排雪が積みあがっています。その長さはおよそ600メートル。大雪だった平成23年度よりも200メートルは長いということです。
現在おこなわれているのは「筋掘り」と呼ばれる作業です。雪を早く融かすためには欠かせないものです。
作業にあたっている田中産業の土木部部長の瀧澤仁志さんは筋掘りには「ブルで雪を押して、雪の表面積を大きくして壁を作り、直射日光をあてて風通しを良くする目的があります」と話します。
筋掘りで雪の高さはピーク時より1.5メートル下がりました。
記録的な大雪となった今年は、市道や県道だけでなく、屋根の雪など建物からも大量の雪が持ち込まれました。多い時は1日に2000台のペースでダンプカーが雪捨て場に出入りしました。
今年の筋掘りは例年より長く、4月中旬まで続く予定です。雪が消えた後は、河川敷のゴミを片付け、きれいな状態で国に返されます。
なお雪の処理は「関川に捨てるほうが簡単では?」と思われるかもしれませんが、大量の雪で川幅が狭くなる危険性を避けるため、川に雪は捨てられないといういことです。