新潟県上越市に本社がある地方鉄道の「えちごトキめき鉄道」は、11月に直江津駅構内にデゴイチでおなじみのD51形蒸気機関車を導入することになりました。今後、体験乗車などのイベントに活用されることになっています。
直江津駅に導入される蒸気機関車は、現在和歌山県有田川町の鉄道公園にあるD51です。昭和47年まで中央本線で運用されていた車両です。
えちごトキめき鉄道によりますと、車両を所有、整備している大阪の会社から5年間のリース契約で借り受けることになりました。営業路線を走ることはできないものの、直江津駅構内で100から200mの区間を圧縮空気で動かします。機関車特有の黒煙はあがりませんが汽笛は鳴ります。
車体は11月初め、和歌山から分解された状態で運び込まれ、組み立てた後に直江津駅に格納されます。現在、えちごトキめき鉄道では受け入れの準備を進めていて、11月下旬には体験乗車などのイベントを開く予定です。
蒸気機関車の導入は観光庁の支援事業に採択され、輸送費やイベント経費など2,000万円の補助金が充てられています。今年度は、乗車体験の他、ライトアップなどのイベントを計画しています。また、来年4月以降は体験乗車がいつでも楽しめる常設のレールパークの開設を計画しています。
えちごトキめき鉄道 鳥塚亮 社長
えちごトキめき鉄道の鳥塚亮社長は「汽笛が鳴って、おじいちゃんと来た孫は心に残るはず。直江津駅で子どもたちが体験したことは、50年後にも覚えていると思う。そのような形で鉄道の未来を作っていく。楽しい世界をここで展開することによって地域全体が輝くはず」と話しています。