新潟県上越市の高田城址公園で進められてきた小林古径記念美術館の新設工事がこのほど終わり、10月3日にオープンします。
小林古径記念美術館は、上越市出身の日本画家、小林古径の作品とともに、上越市ゆかりの美術作家の作品を収集・展示する美術館です。平成14年に旧総合博物館とともに開館しましたが、おととし歴史博物館がリニューアルされたことに伴い、小林古径邸がある南側に新たに独立してつくられました。
古径は1883年、明治16年に現在の上越市大町に生まれ、上越市出身で親戚だった清水よし輝の指示を受けて上京し画家の道へ。日本美術院を舞台に作品を発表し、1950年(昭和25年)に、新潟県人として初めて文化勲章を受章しました。1957年(昭和32年)、74歳で死去するまで美しい線描と澄んだ色彩で数々の作品を制作しました。
建物は東西にのびた平屋建てで、延べ床面積は809㎡。入口を抜けてた右手側に古径記念室があります。ここでは、美術館が所蔵する古径の作品や素描、身の回りの品など1,800点から選んだものを順次展示します。
古径作品は白地を基調とした物が多いため、壁は、紺色で統一し、鮮やかにみえるよう配慮されています。
さらに、記念室の奥には企画展示室があります。来月の開館記念展として、明治から現代まで150年間に生み出された上越市ゆかりの美術作品が展示されています。
また館内全ての照明がLEDで統一され、スポットライトも自然光に近い光を用いているのも特徴です。
一方、入り口から西側にのびる廊下は、ギャラリーになっていて、瞽女絵で知られる齊藤真一、トミオカホワイトでおなじみの富岡惣一郎、エミール・ガレなど市に寄贈された地元ゆかりの作家の作品が展示されています。
その奥は二の丸ホールです。訪れた人がアートを体験する場所として、ワークショップやギャラリートーク、コンサートなどの開催を予定しています。
小林古径記念美術館は10月3日の正午にオープンします。あわせて10月の金曜、土曜と11月の第1週は施設のライトアップが行われます。
住所: 新潟県上越市本城町7番1号
電話: 025‐523‐8680
アクセス: <車>北陸自動車道 上越ICから約15分 <徒歩>えちごトキめき鉄道 高田駅から徒歩20分
URL: http://www.city.joetsu.niigata.jp/site/kokei/