新潟県上越市東城町1丁目にある老舗菓子店「藤本製菓」が、菓子店ならではのオリジナルパンの製造を始め、話題を呼んでいます。
これが、藤本製菓が製造を始めた2種類の食パンです。和菓子店ならではの工夫を凝らしたラインナップで、生地には「あん」や「サツマイモ」などが練り込まれています。
あん食パン(税込380円)
チョコレートではなく、「あんこ」が練りこまれている
ごまいも食パン(税込440円)
名前のとおり「ごま」とシロップ漬けの「紅あずま」が練り込まれている
藤本製菓は創業が明治20年と130年以上の歴史がある老舗です。名物の「虎焼」をはじめ、和菓子やシュークリームなどの洋菓子を販売しています。
同店は今年、新型コロナウイルスの影響で地元の一大イベント「観桜会」が中止になり、さらに緊急事態宣言による冠婚葬祭の自粛などが売上げに響きました。4月の売上は3割、5月は5割以上落ち込みました。そこで起死回生に取り組んだのが日常食である「食パン」の製造です。
5代目の藤本竜也さんは「お菓子は嗜好品だが、パンなら毎朝食べてもらえると思って始めた。和菓子店でパン作りはあまりないと思う。今までやっていたことだけではなく、何か新しいことを始めて、皆さんに興味を持ってもらい、活性化出来たら」と話しています
ベースとなる食パンの生地は、仕込みを2段階にして、しっとり感が長持ちするよう工夫しています。「もちもち感と日持ちがすること。次の日になっても“しっとりもちもち”していることと、食材そのものの味を損なわないことを目指しました。お菓子ついでにお客さんがパンを見つけて買い、あとで『おいしかったよ』と言われた。パン作りをやって良かった」と藤本さん。
藤本製菓では菓子の製造がメインであることから、パンの製造には限りがあります。確実に購入したい場合は前日までに予約をしてください。