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<越後妻有 大地の芸術祭 2022>新作紹介 越後妻有里山現代美術館 MonET

2022.5.16

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新潟県十日町市と津南町で開催されている世界的なアートの祭典「越後妻有 大地の芸術祭2022」。開催期間中は越後妻有地域を舞台に、国内外の作家が手がけたアート作品の展示や、さまざまなパフォーマンス、イベントなどが行われます。雪国ジャーニーでは、数ある作品の中から、おすすめの新作(一部)を紹介します。今回は十日町エリアの越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)の作品です。

 

越後妻有里山現代美術館 MonET/原広司+アトリエ・ファイ建築研究所(日本)

Kioku Keizo

2003年に十日町ステージ 「越後妻有交流館・キナーレ」として誕生した同建築の一部が、2012年に越後妻有里山現代美術館[キナーレ]として生まれ変わりました。そして2021年、常設作品を半分近く入れ替え、建物も改修されて「越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)」としてリニューアルしました。常設展示に日本の次世代作家や海外の作家の作品が加わったほか、2022年会期中は中谷芙二子の企画展や田中泯による公演も行われます。

■公開日:5月9日(月)~11月13日(日)の火・水曜以外
■開館時間:10:00~18:00
■入館料:一般1,200円、会期中の池での特別企画展開催時 1,500円、もしくは作品鑑賞パスポートをご購入下さい。
※芸術祭開催期間以外の通常時 一般1000円

越後妻有里山現代美術館 MonET

 

<MonETで鑑賞できるオススメの新作> 
※作品名/作者/(国) ※出典:越後妻有 大地の芸術祭公式ガイドブック

エアリエル/ニコラ・ダロ(フランス)

 Photo by Kioku Keizo

シェイクスピアの戯曲「テンペスト」に登場する“エアリエル(嵐を起こしたり幻覚を見せたりする大気の精)”などからインスピレーションを受け制作。パラシュート布で作られた2つの吊り人形が機械仕掛けで動き、台座の上のドラムセクションがリズムを奏でます。エアー・アクチュエータが空気を送り、気まぐれな風が吹くことで、予想もしない情景が目の前に広がります。

■所在地:MonET 2F

 

movements/目(日本)

Photo by Kioku Keizo

「無数の小さな時計をムクドリの群れのように配置したインスタレーション作品。ムクドリの群れは、個々の意志によって自由に飛んでいながら、全体として1つの意志が存在しているようだ。個々の時計固有の意味と、ひたすらに回る運動としての全体。それらは、観る者の視点によって連動する。意味と無意味、主体と客体、個と公、それら両極の間の世界が、里山現代美術館に存在する」(作家コメント)

■所在地:MonET 2F

 

Resounding Tsumari/マルニクス・デネイス(オランダ)

Photo by Kioku Keizo

衛星データから生成した点群データと3Dグラフィックで表現された越後妻有。周囲360度から聞こえる没入感のあるサウンドスケープのなか、鑑賞者はコントローラを用いて、バーチャルな世界と現実世界のあいだを浮遊する感覚を体感できます。

■所在地:MonET 2F

 

Force/名和晃平(日本)

Photo by Kioku Keizo

黒いシリコーンオイルの液体が多数の糸状となって天井から床に常時落下。シリコーンオイルは重力に従って天地垂直に流れ続け、床に黒い池を形成します。時間と空間と物質のはざまに鑑賞者の視点が置かれ、視覚化された重力の様態を見ることができるインスタレーション作品です。

■所在地:MonET 2F

 

パリャヌィツャ/ジャンナ・カディロワ(ウクライナ)

“パリャヌィツャ”はウクライナ語で丸パンを指す。ウクライナ語を母語としない者には発音しにくい単語であり、偵察者かどうかを見分けるために使われる言葉でもある。作家は2022 年3 月、戦火のキエフからウクライナ西部の山間の村に避難し、川で石を集め、夫のデニス・ルバンと共にパンのオブジェを制作し始めた。パンは幸福、生命、平穏な生活の象徴である。戦争で平穏な日常を失った作家が最初につくった作品がパンだったことは、日常や平和が再び戻るようにという願いのようでもある。このオブジェの売り上げはウクライナの市民のために寄付される。
『戦争が始まった当時、私は芸術は夢のように儚いものだと感じた。しかし今は、美術は声を届けてくれると信じている』」(作家コメント)

■所在地:MonET 1F

 

ゾーン与那国/アンジェリカ・マルクル(ポーランド)

1986〜1987年、与那国島沖の水中で長さ250m、高さ25mの石造りの建造物が発見されました。この与那国島海底遺跡を巨大な彫刻として捉え、彫刻的インスタレーションとビデオを制作。日本では初めての上映となります。アクセスが困難な海底に沈む、ピラミッドのような階段状のこの遺跡は、美しい海の中で撮影された映像により共有され、誰もが約20分間の海底散歩を味わうことができます。

■所在地:MonETシアター
■公開日:9月22日(木)~10月10日(月)の火・水曜以外

 

霧神楽/中谷芙二子(日本)

“Fog × FLO”, Arnold Arboretum,Boston,U.S.A 2018 Photo Noriko Kashida

霧を用いた作品「霧の彫刻」が、MonET中央の回廊に囲まれた大きな池を舞台に、レアンドロ・エルリッヒ作「Palimpsest: 空の池」の上に制作されます。人工的な装置によって発生させた霧で作られる作品は「霧の彫刻家」や「霧のアーティスト」と呼ばれる作者の代表的なシリーズであり、1970年から世界各地で発表を重ね、大きな反響を呼んでいます。気象条件など様々な要素によって変化する白い霧は、外から見るだけでなく、その中へと実際に立ち入ることが可能です。鑑賞者は常に変化し続ける作品そのものに包み込まれ、五感の変化を体感しながら楽しむことができます。

■所在地:MonET回廊(池)
■公開日:7月30日(土)~9月4日(日)の火・水曜以外

紹介した作品のほかにも、MonETには新作やそのほかのアート作品が展示されています。また、企画展示室では、大地の芸術祭2022特別企画展「大地の芸術祭2000-2022 追悼メモリアル―今に生きる越後妻有の作家たち」が開催されています。詳しくは公式ホームページで確認してください。

越後妻有 大地の芸術祭 2022

■開催期間:4月29日(金・祝)~11月13日(日)全145日
■開館時間:※一部例外作品・施設あり
 4/29~9/30 拠点施設10:00~18:00、通常作品10:00~17:00
 10/1~11/13 拠点施設10:00~18:00、通常作品10:00~16:00
 ※拠点施設は越後妻有里山現代美術館 MonET、まつだい「農舞台」
 ※案内所・検温スポットの営業時間はホームページを確認
■作品鑑賞パスポート:通常料金 一般4500円、高校・専門・大学3500円、中学生以下無料
 早割(7/29まで)一般3500円、高校・専門・大学2500円
■ホームページ:https://www.echigo-tsumari.jp/
■デジタルパンフレット:「YukiguniTrip

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