かつて国鉄の信越線などでお馴染みだった赤と黄色の2色に塗られた電車が復活し、18日から新潟県上越地方を走る「えちごトキめき鉄道」の妙高はねうまラインを走っています。
赤と黄色に塗られたのは、ET127系と呼ばれる電車です。かつて国鉄時代の信越線・上越線などで昭和53年まで走っていました。この配色は新潟独自のもので、雪の多い土地で目立つとして「新潟色」と呼ばれていました。
特に先頭車両は、金太郎の前掛けに似ていることから「金太郎塗り」と呼ばれ、親しまれていました。
この電車は、えちごトキめき鉄道が企画して、建物の防水加工などに取り組む東京の田島ルーフィングが広告スポンサーとして施工にあたりました。いわゆるラッピングトレインでありながら、今回はカラーイメージを優先し、田島ルーフィングの企業名は目立たないようにしています。
18日は直江津駅で出発式が行われ、「新潟色」を一目みようと鉄道ファンでにぎわいました。田島代表取締役はこの電車のこだわりについて「わざと窓を小さくした。(車両)何もなく平坦だが(影のデザインで)立体感を出し、昔の電車の顔にできるだけ近づけるようにした。電車は顔が命」だと話しました。
えちごトキめき鉄道の鳥塚社長と田島ルーフィングの田島代表取締役は、同じ鉄道ファンとして長い付き合いがあります。今回のラッピングトレインはその縁から実現しました。田島代表取締役は「50年前に走っていたのと同じように、普通に走って乗って頂きたい。たまにロゴを見て、田島という会社があるんだなと思ってほしい」と話していました。
ラッピングトレインは2両編成で、妙高はねうまライン、直江津~妙高高原間を走ります。運行は2年程度を予定しています。
なお、この電車は通常のダイヤ編成に組み込まれるため、あらかじめ運行時間などは分かりません。